どうやら私は所ジョージになれない

今週のお題「何して遊んだ?」

リモートワークの何も変わらないマッタリした午後。仕事以外はやることがないので、Yahoo!記事を漁っておりましたら、「清水圭〝ひっそり引退〟」の文字が目の端に入りました。

いつもの推測と憶測と想像で書かれた記事だろうなぁと思いつつも読んでみますと、10年くらい前に所ジョージさんの番組で共演していた清水圭さんが、レギュラーであったにも関わらず、その裏番組を勝手に始めてしまい所さんが激怒しまったことで干され、それが原因で引退、というような記事でした。

もちろん、一般人の私が事の真相など知るよしもありません。が、清水圭さんが所ジョージさんと一緒に出ていた その番組を10年くらい前に一度見たことがありました。「テレビは、その人の本性をうつし出す力を持つ」と、どこかの評論家が力説していたような気がしますが、言っていなかったかもしれません。パルサーの時空並みに歪んだ私の偏見であることは承知の助で言うのですが、そのときの私には、芸能界で生き残るために清水圭さんが所ジョージさんを利用しているように見えて、何とも不愉快になってテレビを消したことを鮮明に覚えています。人脈っていう嫌な言葉が掠めるような時間でした。意外と評論家の言うことはあてになるかもしれませんし、そもそも言っていなかったかもしれません。

 

東京の遊び人といえば、筆頭は所ジョージさんで異論のある人はいないのではないでしょうか?私が説明するまでもなく、アメ車、バイク、モデルガン、プラモデル、歌、食などに精通されている趣味人ですよね。その軽やかな佇まいに憧れる人も多いと思います。

 

先日、私も所さんを見習って遊び人の一面を作りたいと思いたち、まずは行きつけの場所を作ることから始めようかな、と浅はかな考えを巡らせました。

遊び人の行きつけといえば、寿司屋なような気がします。

閉店間際に暖簾をくぐって「まだ、大丈夫?」なんて大将に聞くと「奥、空いてるよ」なんてぶっきらぼうに答えられて座ると、何も言わないのにコハダがスッと出てくる、みたいなの、なんか考えただけで”やってみたい”です。

そんな良さげな寿司屋をまずは探そうと、真っ黒になるくらいのヨコシマな心でネット上を物色していましたら(ネット検索している段階で遊び人じゃないような気もしますが)、会社近くにある高級寿司店が目に入りました。カウンターだけのその寿司屋は、最低でも一人3万はして予約は2年待ちとの触れ込みでした。「こういうのって、渡部みたいな、怪しい自称グルメみたいなのが行く所なんだろうな」と悔し紛れの悪態ついていましたら、見慣れた文字が目に入ってスクロールが止まってしまいました。というもの、そのお店に行ったというクソみないな自慢ブログ記事の執筆者が高校の後輩の名前と一緒だったのです。もしかしたらと思って、ブログの経歴を見てみると、後輩そのものでした。

「絶品。ごちそうさまでした。」のコメント共に、店主の横で親指あげている写真を彼はアップしていました。アロハを着て、大きめの丸黒縁眼鏡にソバージュ風の髪型と口髭。その姿は、最近、テレビで見かける怪しげな高級パンプロデューサーからパンのスキルを抜いたような風貌でした。

「こいつの肩書きがニートであれ」と思いながら経歴を見ておりましたら、現在は空間プロデューサーだそうで。高校時代の彼は要領が良いところはありましたが、朴訥な感じだったのに人って変わるものです。今や空気を売り歩いてるなんて、ちょいと先輩として小一時間説教でもしたい衝動に駆られましたが、いかんいかんと考え直しました。先輩風を吹かせているやつって一番ダメですよね。

 

趣味人としての所ジョージさんはもちろんですが、私にとっては、それと同じくらい、徒党を組んでいないところも好感度爆上げポイントだと思っています。芸能人って、なんとか軍団とか、先輩だ後輩だとかやたらと言いたがる人がいますが、そうところから距離を置いているのって、なんかかっこいいですよね。所さんにとっては、自由でいることが大切なんなじゃないでしょうか。実際にやるのは簡単じゃないですけど。

 

そういえば、竜兵会というグループを作っていた上島竜兵さんが亡くなられましたね。私はテレビの中でしか、上島さんや その会のことを知りませんが、竜兵会では会長であり年長であったのに、全く威張った感じがなかった竜兵さんは、なんともかっこよく私には見えていました。ですから、年齢を問わず、売れているいないに関わらず、みんなに慕われていたのではないでしょうか。

亡くなられたときの竜兵会メンバーの方の対応は感嘆するもがありました。メンバーの多くは、テレビ業界で売れっ子の人たちですから、哀しげにインタビューでも受ければ好感度も上がるってものでしょうけど、安直なコメントは出さず、タイミングを見計らい、乗せるメディアも選んで惜別の言葉を伝えていたのには「お前らごときに、この人の死を消費させない」という強いメッセージと結束と愛情を感じました。うまくいえませんが、大切にしたい何かを表していたような気がします。いいものを見せてもらいました。

 

ですが彼はもう、この5月の青空の下にいないのですよね。なんの関係もない私ですが、なんだか悲しい気分になります。とりあえず、アイスクリームを買いに行こう。

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