黄色い傘

今週のお題「雨の日の過ごし方」

 

子供のころ、ウチにステレオがありました。

今の子は知らないだろうけど、

昔はiPhoneどころか、iPodもなくて。

iPodもしらないだろうなぁ)

音楽を聴くためには、

レコードというものが必要でした。

そのレコードというものを再生するためには、

プレーヤーが必要なんだけだど、

アンプ、スピーカーなど、その他諸々の

機器一式をステレオと呼んでました。

 

何故、その呼び名だったんだろ?

モノラルと区別するためか?

うーん。よく知らないです。ごめんね。

 

そのステレオには、ほぼもれなく

ラジオの機能もついていたのだけど、

うちのステレオも、オンボロながら、

ラジオがついてました。

 

「おいおい、こいつ、お題が"雨の過ごし方"で

表題が"黄色い傘"なのに、ラジオとか

言い始めて大丈夫か?」

などと思ってる方もいるかもしれませんが、

もう少しご辛抱を。

最後、回収していきますので。(ホントか?)

 

そのラジオも今みたいに、

デジタルじゃないから、

周波数変えるには、ダイヤルを回す必要が

ありました。

ダイヤル回すと、パチパチと音がして、

たまに周波数が合うと、音楽や人の声が

スピーカーから聞こえてきました。

子供の頃は、それが不思議で。

というか、未だにその仕組みはよく理解

できていません。。

 

ウチの地域の幼稚園は

小学校の真横にあったため

私が幼稚園に行く時には

小学生と一緒に集団登校

することになっていました。

黄色い傘は、私のお気に入りでした。

雨が降ると、その傘をさして、集団登校前の、

小学生のお兄さん、お姉さんの輪に、

恐る恐る加わらなくてはなりませんでした。

所謂、人見知りだったので、

集団に溶け込む事が苦手だったのです。

 

不安な気持ちを持ちながら、

集団登校の輪に加わり、全員が集まるのを

待っていると、黄色い傘に雨が当たって、

傘の中からパチパチという音が

聞こえてました。

子供の頃は、その音がラジオの音と

同じように聞こえていました。

なので、子供の私は、傘とラジオは

同じものだと思い込んでで、

「ラジオがパチパチと音がするのは、

何処かで降ってる雨の音が聞こえてるんだ。

そしてきっと、ラジオと同じように、

そのうち、傘の中から音が聞こえるよう

になるんだ」

と思っていました。

今となっては、なんで、

そんな風に考えてたのか

とても不思議なんですけど、

そう思ってたんですよね。

 

いまでも、雨の中、傘をさしていると、

そのときの黄色い傘とラジオの音、

気に入っていた青い長靴、

不安な気持ち、

登校中に優しく守ってくれた隣のお姉さん、

の記憶が蘇ってきます。

なので、雨の日はあえて外にでて、歩いて

しまうことがしばしばあります。

 

私の小さいころの思い出は全てアナログです。

 

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